BODY BUILDING

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ボディビルの本質は、“筋肉をより大きく、太くすること”にあります。

もう1つ同じくらい重要なものは、“アート”としての面ではないかと思います。つまり、“芸術”としての一面が、ボディビルの根底には、あるように思います。従って、私の考えでは、ボディビルダーは“アーティスト”ということになります。

ボディビルでは、どれだけ、巨大な筋肉をつくっても、形やバランスが整っていなければ、ある程度のレベルで評価が止まってしまいます。カーフが小さいだけで、上位に入ることができないレベルがあります。

ところで、筋肉増強には、技術が必要です。 科学的に、バイオメカニクスを勉強し、科学に支えられた技術を総動員して、トライ&エラー、仮説検証の中での前向き思考によるスパイラルアップを繰り返します。

また、尊敬する、素晴らしい師と仰ぐ人の経験に基づく貴重なアドバイスには、科学を超える力があると思います。1日24時間、1年365日、1分1秒を惜しんで、来る日も来る日も、運動・栄養・休養の最適なバランスを考え、それらのすべてに、最高レベルで、極限を求めて精進を続けます。

私のポージングのレッスンでは、筋肉の大きさを利用したバランスの取れた“表現力”を重視しています。理解するには、“美”すなわち、芸術的な感性が必要に思います。ポージングの選曲では、感性の豊かさを観る“センス”が問われます。私は、以前、オペラをされている方に選曲をお願いし、ジャコモ・プッチーニのオペラ、トゥーランドットの中の“ネッスンドルマ”を紹介いただきました。

それも、プラシド・ドミンゴ、ルチアーノ・パウァロッティ、ホセ・カレーラス、と言った3代テノール歌手ではなく、渋すぎるほど魅力的なイタリアン“黄金のトランペット”故マリオ・デル・モナコが歌われていたものです。

ボディビルの世界大会レベルでは、ポーズに合った“表情”も重要に思います。私が日本代表として参加したスェーデンのイエテボリで開催された世界選手権で、へビー級のアメリカ選手がコーチに、「スマイル!スマイル!」と大きな声で、アドバイスされていました。緊張でガチガチの表情が笑みを浮かべた瞬間、その大きな肉体に後光がさしました!スマイルの偉大な力を感じました。

ポーズには、その一つ一つに魂を込めた最適な表情があるように思います。
曲に合わせて取るポージングにはポーズにマッチした表情を添えて、つま先から手の指先まで、“アート”としての評価を受けることにもなります。

“サイエンスとアートの融合“これは“体”を表現するボディビルならではの特徴ではないでしょか?
このことは、何のために筋トレを行うか?につながっています。
“ボディビルディング(筋トレ)によって、「人として、豊かな心を持ち、学び、成長する」、それは、“技”を磨きながら、“体”を鍛え、“心”を、“魂”を、ピッカピッカに、磨き上げること!そう思います。

『筋肥大・筋力増強への限りない挑戦』
『科学と芸術の融合』
『心技体の調和』

これらは、ボディビルディングの本質であり、魅力であり、素晴らしさであると思います。

RECORD

・1976年法政大学在学中にウエイトトレーニング(筋力トレーニング)を始める。
・1979年全日本学生ボディビル選手権優勝
・1985年全日本ボディビル選手権ライトヘビー級優勝、世界選手権日本代表
・1991~1996年全日本ボディビル選手権ミドル級優勝(6年連続)、この間、世界選手権日本代表
・1992年アジアボディビル選手権優勝(インドネシア)
・1993年ワールドゲームス世界第6位(オランダ)<日本人初>
・1998年全日本ボディビル選手権ウエルター級優勝、その後現役引退(43)