NOTE

腕の力(物理)学的視点

204.フロントダブルバイボールを投げる場合、
足腰の生み出した大きなエネルギーを末端に伝えるためには、
 
末端部分の腕の役割が重要になってきます。
 
下半身がつくったエネルギーをいかにロスすることなく指先まで伝えるか、
それによって動きの質や効率が左右されます。
 
動きで言えば、二頭筋は「引き」の動作です。
 
ボートのロウイングや柔道での引き付けなどでは非常に大事です。
 
引き動作の中で、広背筋がメインにはなりますが、
いくら広背筋が強くても腕が弱いと全体的な力が弱くなってしまいます。
 
現場の指導においても、そのような選手が見られます。
 
三頭筋は大胸筋の補助として「押し」の動作です。
 
スポーツ競技で注目される投動作において、
やり投げや野球の投球でも、
肘の伸展をともないますので、三頭筋の動きが重要になってきます。
 
実際には、やり投げのパフォーマンスと三頭筋の筋力について研究されたデータがあり、
明らかな相関関係にあります。
 
三頭筋の強い人はやり投げの距離も出るということです。
 
投動作での根本的なパワーは下半身が生み出しますが、
肘を伸ばす筋力も強くないと結果に結びつかないということが解ります。
 
障害予防の視点では、
三頭筋だけをトレーニングすると筋力のアンバランスが起こり、
 
投げた時に肘の伸展が止まらず、
伸び過ぎることで関節に負担がかかってしまいます。
 
伸展動作にブレーキをかけるためには、
拮抗筋である反対の二頭筋を鍛えておく必要もあります。
 
興味深いのは二頭筋とやり投げの飛距離にも、三頭筋ほどではありませんが相関があります。
 
つまり、三頭筋が強い選手は二頭筋も強い傾向にあります。
 
2つの筋肉はバランスが取れていないと、
いいパフォーマンスにはつながらないとも言えます。
 
逆に、二頭筋ばかり鍛えることも、
障害に結びつく可能性が高くなりますので、
三頭筋のトレーニングもしっかりと行うようにしましょう。
 
余談になりますが、投動作においては、大胸筋と広背筋も同じことが言えるようです。
 
大胸筋はアクセルで、広背筋がブレーキの役割をしていることになります。
 
広背筋が弱い人は、間にある肩に過剰な負担をかけてしまう恐れがありますので、
しっかりとブレーキがかけられるように普段からトレーニングする必要があります。
 
また、二関節の運動であるベンチプレスや腕立て伏せなどの胸の運動、
ラットマシンプルダウンやベントロウなどの背中の運動などにおいても、
 
スポーツパフォーマンス向上には、腕の動きを考え、意識することが重要に思えます。
 
<参考文献>
『トレーニング・メソッド』(ベースボール・マガジン社)石井直方著
『トレーニングのホントをしりたい!』(ベースボール・マガジン社)谷本道哉著
『筋力トレーニング・メソッド』(高橋書店)石井直方・岡田隆著
『筋肉のしくみ・はたらき事典』(西東社)左明・山口典孝共書 監修石井直方
 
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マルヤジム 会長
ストレングス・トレーニング・マスター
TAKANISHI FUMITOSHI
髙西 文利
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