NOTE

筋肉の長さと力の関係①

36..高西⑳写真第一章:筋トレの生理・解剖学的基礎
1-2、筋肉の基本的性質
C、筋肉の長さと力の関係①
 
筋肉は長さによって発揮できる力が変わります。
 
筋肉が力を出すのは、筋線維の最も小さな部分である筋節(サルコメア)の太いフィラメント(ミオシン)と細いフィラメント(アクチン)との「滑り」によります。
 
この2つが滑りあって重なるほど、大きな力を出すことができるそうです。
 
アイソトニック・コントラクション(等張力性収縮)の代表的な種目である、ダンベルカールをイメージして話しを進めます。
 
ダンベルカールには、力が一番出る肘の角度があります。
 
そこが一番大きな力を出している場所になります。それよりも肘を曲げて、筋肉を短くしていくとだんだん力が出なくなって行きます。
 
また、それよりも肘を伸ばして、筋肉を長くしていくと、こちらも同じように段々と力が出なくなって行きます。
 
これが本来の筋肉の性質ということになります。
 
「筋肉には最も力を出せる長さがあって、その両側では筋力が落ちてくる」ということだそうです。
 
言われてみれば、実感できます。
 
これを調べてみると、肘の曲がる角度がおおよそ110度の時に、一番力が出るようです。
 
ところで、重力は常に鉛直方向へ働いています。
 
ダンベルカールの場合は肘が90度に曲がる時に、一番重さがかかります。
 
ところが先ほどの話しでは、肘が110度に曲がった時に、一番力が出ます。
 
実際は、最も重さがかかる時に、最も力が出ている訳ではありません。
 
重力の重さのかかりかたと筋肉の力の出方の不一致です。
 
このようなことを考えてフォームを作ると、バーベルやダンベルでのカールを行う場合は、
 
「肘をやや前方に出していくようにして巻き上げる」というのが正解です。
 
これはほんの1つの例ですが、このような知識を、トレーニング科学を勉強して持っておくことの大切さを感じます。
 
これによって、より合理的で効果的なトレーニングを行なうことができます。
 
目に見えないミオシンとアクチンのミクロな世界が、肘の角度や動きに反映されています。
 
何だか神秘的な気がして、とても新鮮に感じられ、興味がそそられます。
 
ところで、重力による鉛直方向の重さのかかりかたと最大の力の出方は、
科学的に理解して行いますが、
 
微調整を続けるうちに、
深く沈み込むような、感覚の世界に入ってくるように思います。
 
現在ソフトバンクホークスで行っている私の指導は、勘つまり直感で行うケースがあります。
 
見た目の正確さを科学的な視点で確認しながら、無意識の中の潜在能力にアクセスしているのかもしれません。
 
科学的には上手く説明できませんが、心で納得するポイントがあるようです。
 
「筋トレの楽しさ」を実感できる一つの極致かもしれません。
 
今日も一日を大切に、元気に過ごしましょう。
 
<解説書>
『レジスタンス・トレーニング』(ブックハウスHD)東京大学大学院教授石井直方著
 
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マルヤジム 会長
ストレングス・トレーニング・マスター
TAKANISHI FUMITOSHI
髙西 文利
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